肺扁平上皮癌臨床検体におけるマイクロアレイ解析の結果から、正常肺組織と比較して有意に発現の低下を認めたいくつかのmicroRNA群を抽出した。そのうちのひとつであるmiR-1/133a clustarは膀胱癌、頭頸部癌などでも発現の低下が報告されており、本研究では肺扁平上皮癌においても腫瘍抑制効果があることを明らかにした。またその標的遺伝子の抑制が癌細胞の遊走及び浸潤抑制機能に深く関与していることを示唆する結果を得た。さらにmiR-206が肺癌における重要な遺伝子の阻害作用を有することも明らかにした。これらの腫瘍抑制機構の解明は将来的に新たな治療法の開発に繋がる可能性があると考えられた。
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