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2012 年度 実施状況報告書

CD26の腎疾患における先端治療法としての分子標的療法の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24659419
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

小林 政司  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80408400)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードCD26DPPIV
研究概要

CD26 dipeptidyl peptidase IV(DPPIV)は腎臓や血管内皮に発現していることから、血清可溶性CD26が糸球体腎炎、血管炎及び膠原病に伴う腎障害において疾患活動性の有力なバイオマーカーとなる可能性が推測される。DPPIV阻害剤による糖尿病治療の治療効果には個体差が存在する。その原因として個体間のCD26DPPIVの酵素活性、血清可溶性CD26濃度、糖尿病性腎症及び慢性腎臓病(chronic kidney disease:以下CKD)における腎臓及び血管内皮でのCD26の発現量の低下等が推測される。東京大学医科学研究所先端医療研究センター(森本幾夫名誉教授)の協力のもとCKD患者の血清可溶性CD26濃度及びDPPIV活性を測定し、CKDにおける血清可溶性CD26及びCD26DPPIV活性比を検討した。血清可溶性CD26はCKD stage1+2群:1162±421,CKD stage 3群:1173±400,CKD stage 4+5群:1378±462(ng/ml)と3群間では有意差は認められなかった。また血清CD26DPPIV活性比はCKD stage 1+2群:19.7±3.0,CKD stage 3群:19.7±2.5,CKD stage 4+5群:19.9±3.7(nmol/min/μg)と3群間では有意差は認められなかった。血清可溶性CD26は一部の疾患においてその濃度の増減を認める事が報告されている。また血清CD26DPPIV活性も疾患によりその活性比が低下する事が報告されている。本検討ではCKD各stageにおける血清CD26DPPIV及びCD26DPPIV活性の有意差は認められなかったが、CKD各stag内における血清CD26DPPIV及びCD26DPPIV活性の増減は認められた(第55回日本腎臓学会総会にて報告)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

対象疾患患者の協力が得られており、個々の疾患での検討は可能と思われる。
今後、血清CD26DPPIV及びCD26DPPIV活性がいかなる腎疾患及び慢性腎臓病のバイオマーカーになりうるか、個々に検討する予定である。

今後の研究の推進方策

血清CD26DPPIV及び血清CD26DPPIV活性がいかなる疾患において有用なバイオマーカーとなるかを検討する。また血清CD26DPPIVの増減が生じる機序を検討し、疾患コントロールに対する有用性の有無に関して検討する予定である。

次年度の研究費の使用計画

引き続き、当該研究を遂行するために本年度の研究費残金及び次年度の研究費を使用する。また、本研究で得られた成果を学会、雑誌等で報告する目的で使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 腎機能障害が血清可溶性CD26及びCD26DPPIV活性比に及ぼす影響の検討2012

    • 著者名/発表者名
      小林 政司
    • 学会等名
      第55回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20120602-20120604

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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