セロトニン1Aレセプターアゴニスト8-OH-DPATを用いて,筋萎縮性側索硬化症(ALS)モデルマウスでの発症遅延・進行抑制効果の検討,初代培養神経細胞障害に対する保護効果とそのメカニズムについての検討を行った.発症前および発症後からの8-OH-DPAT連日投与により,発症遅延・進行抑制効果が認められた.運動症状発現後からの8-OH-DPAT投与は,ALS モデルの頸髄・腰髄において運動神経保護効果を発揮した.また,その神経保護効果は,アストロサイトのセロトニン1Aレセプターとそれに続く転写因子Nrf2の活性化を介するアストロサイトでのメタロチオネインの発現・放出によることも明らかにした.
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