アレキサンダー病は、アストロサイト特異的に発現するGFAPをコードする遺伝子の変異を認める神経変性疾患である。本病患者の皮膚線維芽細胞からiPS細胞を樹立し、さらにアストロサイトに分化誘導することを目的としたが、最近の技術進歩を受けて、まずは予備実験として非アレキサンダー病患者の末梢血リンパ球からのiPS細胞樹立を試みた。今後、iPS細胞からアストロサイトへの分化誘導を試みる予定である。また、細胞モデルにおけるGFAP異常凝集体の同定法が確立されていないことから、種々の免疫染色法を試して有用性を検討した。結果、従来からのGFAP染色が最も凝集体の同定に有用であることを示した。
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