研究課題
トレッドミルを用いてラットに強度の異なる運動トレーニングを行い,骨格筋における甲状腺ホルモン(TH)作用を解析した。(1) 運動強度の設定:2ヶ月齢Wister 雄性ラットで,異なる強度で30分間の運動を行い,血中乳酸値を測定し,無酸素運動群 (anaerobic, AN; 25 m/min) ,有酸素運動群 (aerobic, A; 15 m/min) ,非運動群 (stationary control, SC; 0 m/min) の3群に分けた。(2) 昨年までに,有酸素運動トレーニングにより血中TH系の変化,骨格筋中のTH受容体(TR)発現が上昇することが分かっていたが,12日間の1日30分の運動トレーニング後に,triiodothyronin(T3)を腹腔内投与することにより投与6時間後の骨格筋のTH標的遺伝子の発現が変化すること,すなわち感受性が変わることが明らかとなった。特にNaK-ATPaseのTHに対する感受性が,有酸素運動トレーニングにより上昇した。TRがNaK-ATPaseプロモーター領域に結合することをin vitro(Liquid chemiluminescent DNA binding assay)及び,骨格筋由来のL6細胞中(chromatin immunoprecipitation assay ;ChIP)で証明した。本研究から,無酸素運動ではなく,有酸素運動により骨格筋のTH感受性が上がることが分かった。
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