研究課題/領域番号 |
24659466
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
小船 雅義 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (90336389)
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研究分担者 |
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
井山 諭 札幌医科大学, 医学部, 助教 (50398319)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 酸化的DNA損傷 / 骨髄異形成症候群 / ゲノム / 活性酸素 / 白血病 / MDS / 腫瘍幹細胞 |
研究概要 |
骨髄異形成症候群(MDS)は、造血前駆・幹細胞の遺伝子異常や機能異常がその発症の主因と考えられているがその誘因は明らかにされていない。最近、鉄過剰がMDSからの白血病転化の予後不良因子である可能性が示唆されているが、その分子機構は不明である。最近、申請者らは鉄過剰状態がMDSの白血化と関連することを明らかにし報告した。このことから、輸血後の鉄過剰状態においては、MDS患者血球において増加した遊離鉄が、活性酸素産生を惹起し、結果的にMDS血球ゲノム内の酸化的DNA損傷が亢進し、MDSの病態が悪化する可能性を想定した。今年度はMDS患者から分離した単核球中の活性酸素をMolecular probeを用いて測定すると共に、ゲノム内の酸化的DNA損傷を8-OHdG蛍光染色法を用いて検討した。その結果、MDS患者においては健常人に比し、単核球内の活性酸素が増加していることが示された。さらに8-OHdG蛍光染色の結果、MDS患者においては健常人に比し、8-OHdGが強く染色され、特に血清フェリチン500ng/mL以上を示す鉄過剰状態のMDS患者では、8-OHdGの染色性が増強することが明らかとなった。今後、8-OHdGをHPLC-ECD法で定量すると共に、MDS患者の病期、鉄過剰状態および鉄キレート療法との関係に関して解析していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究目的に即した結果が得られているため、今年度の研究目標はほぼ達成していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後、8-OHdGをHPLC-ECD法で定量すると共に、MDS患者の病期、鉄過剰状態および鉄キレート療法との関係に関して解析していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
MDSの白血化は国際予後因子(IPSS)では数年と予測されるため、8-OHdG量を定量すると共に予後、染色体異常および白血化との関係の解析を予定している。また、鉄キレート療法に同意されたMDS患者においては、ガイドラインを遵守して鉄キレート療法を行う。8-OHdG量の変化を追跡調査し、8-OHdG量の変化、血清フェリチン量、生存率および白血化率の関連について解析する予定である。
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