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2013 年度 実施状況報告書

アレルギー病態理解と新規治療法開発に向けたリンパ球刺激試験法の改良

研究課題

研究課題/領域番号 24659488
研究機関群馬大学

研究代表者

荒川 浩一  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50272232)

キーワードアレルギー / T細胞受容体
研究概要

抗原刺激による増殖細胞マーカーの選択:従来のリンパ球刺激試験(LST)では、抗原に対する反応を細胞の増殖として検出するため、抗原刺激後5日から8日の培養期間を必要とする。また活性化したリンパ球の分泌するサイトカインなどの効果により抗原特異的に反応するリンパ球以外の増殖を検出している可能性も大きい。本研究の目的であるアレルギー抗原特異的に活性化するリンパ球の抗原認識部位の配列解析を可能にするためには、より短時間の培養で抗原特異的に活性化するリンパ球を検出する手法を確立することが重要である。
本研究では、末梢血リンパ球を抗原を添加した無血清培地AIM-Vを用いて24時間培養した後、活性化T細胞の増加を細胞表面に発現するマーカーに対する蛍光標識抗体を用いてフローサイトメトリーにより分析した。T細胞の活性化に伴って発現するマーカー陽性を示すT細胞は、培養後24時間後無刺激群に比較して増加がみられた。また同時に各マーカーをコードする遺伝子のmRNAの上昇も定量PCRにより検出する系を確立した。
CDR3領域の増幅:
ヒトT細胞受容体の可変領域CDR3を増幅するPCRプライマー25種類(Constant:1 Variable:1-24)とNested Primer25種類(ConstantNS:1 , VariableNS:1-24)を作製した。これらのプライマーを用いてヒト末梢血リンパ球におけるT細胞受容体可変領域長の分布を電気泳動により確認した。
今後、T細胞活性化マーカーとCFSEによる細胞増殖を同時に検出し、より高精度に抗原特異的に反応するT細胞を分取することを試みる。その後抗原特異的に反応するT細胞のCDR領域についてシークエンス解析を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度。抗原特異的に活性化するT細胞のCDR領域の増幅についてNested PCRを用いて解析したが、その後のシークエンスに用いるに足る十分な増幅結果は得られていない。現在、出発材料としてPBMCを用いて条件検討を行っているが、このことが十分なフラグメント解析の結果を得られない理由ではないかと考えている。

今後の研究の推進方策

今後活性化T細胞、およびナイーヴT細胞を材料としてCDR3領域の解析を行う予定である。H25,26年度に確立したアレルギー抗原で特異的に活性化するT細胞を分取法を利用し、mRNAを抽出、CDR3領域のシークエンス解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] アレルギー疾患の診断・治療における特異的IgE抗体の微量および高値測定の意義 小児科領域における検討2013

    • 著者名/発表者名
      荒川 浩一
    • 雑誌名

      臨床免疫・アレルギー科

      巻: 56(6) ページ: 717-725

  • [雑誌論文] アレルギー性疾患発症因子の解明 出生コホート研究からエピジェネティクスまで2013

    • 著者名/発表者名
      荒川 浩一
    • 雑誌名

      小児耳鼻咽喉科

      巻: 34(3) ページ: 229-233

  • [学会発表] アレルギーマーチ:疾患の自然歴と修飾因子「気管支喘息の自然歴と修飾因子」

    • 著者名/発表者名
      荒川 浩一
    • 学会等名
      第30回日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 招待講演
  • [学会発表] アレルギーマーチ up to date -小児から成人まで-

    • 著者名/発表者名
      荒川 浩一
    • 学会等名
      第63回日本アレルギー学会秋季学術大会
    • 発表場所
      ホテルニューオータニ
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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