マウスES細胞ゲノム上のMBII-52 snoRNA遺伝子クラスターを改変するため、1回の相同組換えにより標的領域両端への2つのlox配列因子の挿入を試みた。しかしながら、期待される組換えを生じたES細胞クローンは得られなかった。これは、2つの挿入部位間の距離が約100kbと長大であるため、一般的な手法による相同組換えが困難だったためと考えられた。今後は、2つのターゲティングベクターを個別にES細胞ゲノムに作用させ、目的とする相同組換えを生じたクローンを作製する。さらに、MBII-52遺伝子の反復回数を変更した複数種の変異マウスを作製し、行動学的および生化学的解析を実施する予定である。
|