尋常性乾癬は、皮膚の慢性炎症性角化疾患で、その病因は未だ明らかになっていない。SLURP-2(secreted Ly-6/uPAR related protein 2)は、尋常性乾癬皮疹部で発現亢進している分泌蛋白である。SLURP-2を正常ヒト表皮角化細胞で強制発現させたところ、乾癬で発現亢進している炎症性サイトカインや抗菌ペプチドの発現亢進を認めた。SLURP-2強制発現細胞と、健常人から採取した血球細胞を共培養し、その上清を用いて表皮角化細胞の3次元培養を施行したところ、表皮の肥厚が認められた。SLURP-2は、乾癬の病態に関与している可能性がある。
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