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2013 年度 実績報告書

線維化を抑制する新しい制御性B細胞サブセットの同定

研究課題

研究課題/領域番号 24659523
研究機関筑波大学

研究代表者

藤本 学  筑波大学, 医学医療系, 教授 (90272591)

キーワード皮膚免疫 / 線維化 / 強皮症
研究概要

近年、抑制性のはたらきをもつB細胞の新しいサブセット「制御性B細胞」が見出され、種々の免疫疾患に密接に関わっていることが明らかになってきた。このような制御性B細胞は脾臓辺縁帯B細胞の一部と考えられている。一方、われわれの予備実験により線維化を強力に抑制するB細胞が存在することが示唆されたが、ところが、このような「線維化を抑制する制御性B細胞」は従来の制御性B細胞とは表現型がまったく異なっていた。B細胞が線維化を抑制することはこれまでに報告がなく、まったく新しいメカニズムであるため、そのような新しい制御性B細胞サブセットを同定することを目的とした。
皮膚線維化の動物モデルとして、骨髄移植による慢性移植片対宿主病 (cGVHD) を使用した。まず、B細胞の移入によりcGVHDが改善することが確認された。さらに、B細胞の中で線維化を抑制するサブセットおよびその機序を明らかにするために、種々の遺伝子改変マウスからのB細胞分画の移入により線維化の評価を行うことにより、抑制効果のあるB細胞の絞り込みを行った結果、CD19欠損マウスからのB細胞移入によってはcGVHDが改善されず、野生型マウスの制御性B細胞分画の移入により改善した。さらにこれまでに報告されている辺縁帯B細胞内のCD1dhiCD5+ B細胞以外に、脾臓のB-1細胞にも強力な抑制作用があることが明らかになり、これもIL-10を介して抑制を行っていることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Blockade of Syk ameliorates the development of murine sclerodermatous chronic graft-versus-host disease.2014

    • 著者名/発表者名
      Le Huu D, Kimura H, Date M, Hamaguchi Y, Hasegawa M, Hau KT, Fujimoto M, Takehara K, Matsushita T.
    • 雑誌名

      J Dermatol Sci

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      10.1016/j.jdermsci.2014.02.008.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] FTY720 ameliorates murine sclerodermatous chronic graft-versus-host disease by promoting expansion of splenic regulatory cells and inhibiting immune cell infiltration into skin.2013

    • 著者名/発表者名
      Huu DL, Matsushita T, Jin G, Hamaguchi Y, Hasegawa M, Takehara K, Fujimoto M.
    • 雑誌名

      Arthritis Rheum

      巻: 65 ページ: 1624-35

    • DOI

      10.1002/art.37933.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Donor-derived regulatory B cells are important for suppression of murine sclerodermatous chronic graft-versus-host disease.2013

    • 著者名/発表者名
      Le Huu D, Matsushita T, Jin G, Hamaguchi Y, Hasegawa M, Takehara K, Tedder TF, Fujimoto M.
    • 雑誌名

      Blood

      巻: 121 ページ: 3274-83

    • DOI

      10.1182/blood-2012-11-465658.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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