研究課題
本研究では、以下の3つの課題に取り組んだ。課題1: 国内外の「ヌクレオチド除去修復(NER)欠損性日光過敏症」患者由来の初代培養細胞等を継続的に収集し、長崎大学においてセルバンク化する。課題2: 既知のNER遺伝子を組み込んだレンチウイルスライブラリーを作製する。これらをNER欠損性疾患細胞に感染させ、修復活性測定による相補性試験を実施することで、既知のNER遺伝子が疾患責任遺伝子であるかを迅速に判定する臨床診断システムを構築する。課題3: 既知のNER遺伝子が疾患責任遺伝子ではないと考えられるケースについて、ゲノム解析を実施することにより、新規NER関連遺伝子を探索する。最終年度には以下を実施した。課題1: これまでの共同研究先である宇谷厚志教授/長崎大学、錦織千佳子教授/神戸大学、Alan Lehmann教授/英国Sussex大学、Miria Stefanini教授/イタリアCNR、森脇真一教授/大阪医科大学、久保田雅也医長/国立成育医療研究センターの他、立石智/熊本大学、Dr. Hiva Fassihi/ St. John‘s Hospital等から、色素性乾皮症/コケイン症候群/紫外線高感受性症候群等のDNA修復欠損性光線過敏症例の提供を受けるようになり、検体収集ネットワークは順調に拡大した。課題2: 既知のNER遺伝子を組み込んだレンチウイルスライブラリーの作製を実施し、既知のNER遺伝子が疾患責任遺伝子であるかを迅速に判定する臨床診断システムの確立に成功し、多くの依頼を受けるようになった。課題3: 既知のNER遺伝子が疾患責任遺伝子ではないと考えられる検体を複数同定し、次世代ゲノム解析を実施した。
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Nature Protocols
巻: 10 ページ: 12-24
10.1038/nprot.2014.194.
Journal of Clinical Investigation
巻: 124 ページ: 3137-3146
10.1172/JCI74593.
http://www.nrgic.prj.nagasaki-u.ac.jp/