研究課題/領域番号 |
24659541
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
棟居 俊夫 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任教授 (50293353)
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研究分担者 |
菊知 充 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任准教授 (00377384)
下道 喜代美 金沢大学, 医学系, 研究員 (70569475)
吉村 優子 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 博士研究員 (70597070)
上野 沙奈絵 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 研究員 (80569476)
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キーワード | 児童青年精神医学 |
研究概要 |
15歳から29歳までの双極性障害(Bipolar Disorder, BD)患者46名、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder)患者50名、健常対照者68名を対象とした検討のうち、Rorchach test(Ro test)の解析の結果の論文化を行った。MRI画像の解析、および強迫症状を評価するDimensional-Yale Brown Obsessive-Compulsive Scale, DY-BOCS)の解析は進行中である。3種の自閉症傾向を評価する質問紙(Autism-spectrum Quotient, AQ; Empathy Quotient, EQ; Systemizing Quotient, SQ)の結果とRo testの結果との関連性を行った。Ro testの142の変数のうち、健常群とBD群およびASD群との間で有意差を認めたFM得点とPure F%得点は、AQ総得点と有意な相関関係、あるいは逆相関関係にあった。次の段階として、AQの各質問の因子分析の先行研究から得られた4因子を本研究に採用し、ASD群、BD群、健常群の間の比較を判別分析にて行い、ASD群と健常群の間の重なりはほとんどなく、BD群は他の2群の間に位置し、両群とある程度の重なりを有していることを見出した。ASD群とBD群は強迫様症状により近似している可能性を考え、DY-BOCSの結果を加えた検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Rorchach test、MRI撮像、Dimensional Yale-Brown Obsessive-Compulsive Scale、3種の自閉症傾向を評価する質問紙(Autism-spectrum Quotient, Empathy Quotient, Systemizing Quotient)の対象者への施行はすでに終了しており、現在、その解析を行っている。また、1つの論文化も終えている。
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今後の研究の推進方策 |
収集を終えた前述のデータの解析を行い、Bipolar disorderおよびAutism Spectrum Disorderの近縁性を検討していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
論文化に必要な英文校正が不要になったこと、対象者の確保ができたため、謝金の支払いの一部が不要になったことのため、当該の次年度使用額が発生した。 論文作成に重点を置き、その英文校正などの出版費に使用する予定である。
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