PETはガンを早期に発見する優れた医療装置であるが、さらに優れたイメージング性能や低被爆で検査できる事が望まれている。そのため、プラスチックシンチレーターを使ったコンプトン散乱型のTOF-PETを考案し、プロトタイプ検出器を使って原理実証試験を行った。試験の結果世界最高性能の時間分解能を得る事はできなかったが、500~600psec程度の時間分解能が達成できた。さらに性能を向上させるにはシンチレーターのサイズを小さくして、一つのプラスチックシンチレーターで多重コンプトン散乱が起こらない様にすればよいという指針もこの実験から得られた。
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