研究概要 |
現代社会においては,微量金属が環境から摂取され, 様々な疾患の原因となっている.また,微量金属がパーキンソン病など難病との関連が示されているとともに,癌治療では薬剤として用いられている.本研究は,これらの微量元素の細胞内分布を測定することで,疾患のメカニズムや治療効果発現メカニズムを解析した.異型性肺炎の肺組織の解析では,鉄,ニッケル,クロム,アルミニウムなどの多数の元素が同時に検出され,画像化された.培養細胞を用いた検討では,プラチナの動態を測定することにより,細胞内で核への取り込みが,定量的に観察することが可能であった.本研究は,現代における難病の科学的確定診断に有用であると考えられた.
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