研究課題/領域番号 |
24659565
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
秋末 敏宏 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (90379363)
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研究分担者 |
河本 旭哉 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30420558)
原 仁美 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40437489)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 炭酸ガス / 悪性腫瘍 / 放射線治療 |
研究実績の概要 |
炭酸ガス経皮投与および放射線治療による骨軟部悪性腫瘍に対する治療効果の機序検討 モデルマウスをランダムにコントロール群,放射線治療群,炭酸ガス経皮投与群,炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群の4群,各6匹に分け,前年度同様に 経過中,週2回マウスの体重および腫瘍サイズを計測し,各治療群間での抗腫瘍効果を検討したところ、腫瘍の増大抑制効果は炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群で最も認められた。また治療終了後に腫瘍をすべて摘出し,腫瘍組織におけるアポトーシス,ROS(reactive oxgen spieces)の変化およびcaspase-3などアポトーシス関連蛋白の発現について検討したところ、放射線治療群,炭酸ガス経皮投与群,炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群すべてでapoptosis関連蛋白の亢進を認めたが、炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群で最も亢進していた。一方、ROSは炭酸ガス経皮投与群では増加を認めなかったが、放射線治療群,炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群でともにROSの増加を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度では、動物モデルにおいて、炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群でapoptosis関連蛋白の亢進を認めたが、内因性および外因性のapoptosisの関与に関しての検討が充分行われなかった。また、付随した予備実験にて、オートファジーの関与も炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群の効果における作用機序に関与することが示唆されたが、十分なデータを得ることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度では、炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群の抗腫瘍効果の機序として、内因性および外因性のapoptosisの関与に関しての検討を進めること。また、オートファジーの関与も炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群の効果における作用機序に関与を証明する十分なデータを得ることができるように計画を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度では、動物モデルにおいて、炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群でapoptosis関連蛋白の亢進を認めたが、内因性および外因性のapoptosisの関与に関しての検討が充分行われうことができず、また、オートファージーの関与が示唆される予備実験結果が出たため、次年度に研究を延長することとしたため
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度では、炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群の抗腫瘍効果の機序として、内因性および外因性のapoptosisの関与に関しての検討を進めること。また、オートファジーの関与も炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群の効果における作用機序に関与を証明する十分なデータを得るための実験遂行に使用予定である。
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