研究課題
炭酸ガス経皮投与および放射線治療による骨軟部悪性腫瘍に対する治療効果の機序検討 モデルマウスをランダムにコントロール群,放射線治療群,炭酸ガス経皮投与群,炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群の4群に分け,前年度までと同様に 経過中,週2回マウスの体重および腫瘍サイズを計測し,各治療群間での抗腫瘍効果を検討したところ、 腫瘍の増大抑制効果は炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群で最も認められた。また治療終了後に腫瘍および内蔵器をすべて摘出し,腫瘍組織 におけるアポトーシス,ROS(reactive oxgen spieces)の変化およびcaspase-3、PARP、 p38MAPK蛋白、phospho p38MAPK蛋白、JNK /SAPK蛋白、phospho-JNK /SAPK蛋白などアポトーシス関連蛋白およびp38-JNK経路の細胞内情報伝達経路の蛋白発現について検討した。放射線治療群,炭酸ガス経皮投与群,炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群すべてでcaspase-3、PARPのapoptosis関連蛋白の亢進を認めた。炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群で最も亢進していた。一方、ROSは炭酸ガス経皮投与群では増加を認めなかったが、放射線治療群,炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群でともにROSの増加を認め、さらにROSの下流にてp38MAPKおよびJNK /SAPKの活性化を認め、炭酸ガス経皮投与および放射線治療併用群では、p38MAPKからJNK /SAPK活性化に至る情報伝達にて、apoptosisの亢進を惹起したもと考えられた。
すべて 2015
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