研究成果の概要 |
静脈内皮細胞老化は、高齢者の深部静脈血栓症や、老化静脈を用いたバイパスのグラフト不全に直結する問題である。 本研究では、静脈内皮老化のマーカーを探索し、その分子的制御を検討した。ラットにおいて、PAI-1は高齢ラットで発現が亢進しており、糖尿病ラットでより高い傾向にあり、さらに、長寿遺伝子との関連が指摘されているマイクロRNA132および34aが有意に高齢ラットで発現増加しており、老化マーカーとなりうると考えられた。現在、血管病患者の静脈材料におけるPAI-1, miR132, miR34a発現について検証中であり、年齢や生活習慣病の種類や期間にどのように影響されるのか研究を進めている。
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