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2012 年度 実施状況報告書

腹膜播種における腹腔内癌幹細胞の同定

研究課題

研究課題/領域番号 24659600
研究機関東京大学

研究代表者

石神 浩徳  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80372382)

研究分担者 北山 丈二  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20251308)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード腹腔 / 幹細胞 / FACS
研究概要

1. 胃癌患者の腹水、腹腔洗浄液を回収し、細胞を白血球マーカーCD45,癌細胞に特異的なマーカーCD326に対するモノクローナル抗体で染色し、FACSを用いて、その個数を算定し、腹腔内遊離癌細胞の相対的頻度をCD326(+) 細胞/ CD45(+) 細胞の比率(tumor cell/leukocyte ratio:TLR)にてとして測定した。手術時の検体では、腹膜播種を有する38症例のTLRは腹膜播種のない場合(28例)と比べて有意に高値であった。(中央値=4.85 (0-751.37) vs 0 (0-2.14), p<0.001)。また、腹腔内化学療法を施行した患者においては、TLRは化学療法後で全例低下し、その変化は洗浄細胞診の結果よりも明らかの鋭敏であった。
2. 胃癌患者の腹水、腹腔洗浄液中の細胞中のCD14(+)細胞は、末梢血中のCD14(+)monocyteと比べ明らかに大型で、Arginase, CD206,CD163などのM2 macrophageの抗原に加えて、collagen1を強く発現していた1~2週間の培養で繊維芽細胞状に形態変化し、vimentin,alpha-SMAなどの間葉系マーカーを発現するようになった。
3. 胃癌患者の腹水、腹腔洗浄液中の細胞から、MACSを用いてCD326(+)癌細胞分画を分離し、培養すると、1~2週間で繊維芽細胞状に形態変化し、CD326は消失したがcytokeratinは変化なく、間葉系マーカーのCD90が発現していた。この経過はCD14(+)マクロファージを除去すると認められなくなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ヒト腹腔内、特に腹膜播種患者におけるの遊離細胞の同定が出来た。また、CD90が幹細胞のマーカーになりうる可能性が示唆された。

今後の研究の推進方策

前年度の継続。CD90陽性細胞の幹性を検証する。

次年度の研究費の使用計画

前年度の継続。CD90陽性細胞と陰性細胞を分離、In vivoで幹細胞性を検証する。

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公開日: 2014-07-24  

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