非癌細胞HEK293細胞とMRC細胞にKRAS変異を導入し、コントロールと比べ発現の低下する複数のmiRNAをmiRNA arrayによって抽出した。RASの下流のシグナル伝達系RAF-MEK-ERK-SRE、JNUK-AP1を抑えるmiRNA X, Yはいずれもシグナル抑制レベルに応じた抗腫瘍効果を示した。特にmiRNA Xの抗腫瘍効果は強力であり、マウス担癌モデルでも全身投与による治療効果が確認された。そのメカニズムとしてKRAS下流シグナルのみならず、AKTのcoding 配列に結合し、増殖抑制とアポトーシスの激しい更新とが相俟って癌細胞を著しく抑制することが明らかとなった。
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