研究課題
脂肪由来幹細胞の治療効果増強のためのホーミング機序解明と制御本研究ではADRCの肝再生・傷害修復効果とともに傷害臓器へのhoming effectメカニズムの解明を目指し、ADRCによる細胞療法の効率化を目指す。脂肪由来幹細胞の肝切除/虚血再灌流モデルにおける肝細胞保護効果・Homing効果(膵島傷害モデルとの比較):balb/c nu-nuマウスに70%肝切除(Hx)施行後、20分間肝虚血(IR)による致死モデルを作成しheparin併用下にADRC(1.0×105 cells)を経静脈的に投与(コントロール群:heparinのみ)し、術後6・24時間後の肝傷害(AST・ALT・T-Bil)の改善、術後24時間の残肝再生の増強を確認した。術後24時間生存率はcontrol群が23.5%で、ADRC群では41.2%と改善傾向を認めた。Homing効果についてはADRCの再生肝への強い集積をIVIS;、Neo-Stem;により確認した。Hx+IR群はSham群(開腹のみ)と比較して肝内SDF-1発現(免疫染色)の増強とともに、CXCR4 mRNA発現が有意に上昇していた。SDF-1発現細胞は術後6時間では肝実質細胞と非実質細胞が同等であったが、術後24時間後には非実質細胞に有意にシフトしており、肝内にhomingしたADRCがでCXCR4(接着因子)を発現するとともに、肝再生過程におけるHomingターゲット細胞の変化が示唆された。しかしながら streptozotocin(STZ)による糖尿病モデルマウスにSTZ投与5日後、ADRC(1.0×105 cells)を経静脈的に投与しても、傷害膵ではなく肝内にADRCの強い集積を認めた。さらに傷害膵にSDF-1局所投与によっても同様の結果であった。このことは、SDF-1/CXCR4 axisの肝特異的homing機構によるものが示唆された。
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