研究課題/領域番号 |
24659647
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
副田 明男 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (20444276)
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研究分担者 |
矢野 大仁 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00332685)
田中 嘉隆 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (00402199)
大江 直行 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60362159)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 脳腫瘍幹細胞 |
研究概要 |
平成24年度は当初の予定通りマウスを用いて腫瘍形成能の差異を確認した。同時にcDNA解析を行い、いくつかの候補遺伝子を絞り込んだ。 論文発表にはデータが未熟であるが、適時学会発表を行っている。2013年米国がん学会では招待演者に選出され研究成果の一部を報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
提出した平成24年度の研究計画は腫瘍形成能の確認と網羅的解析であった。前者は当初の計画通り、既に樹立している4つの異なったクローンを免疫不全マウスへの移植し腫瘍形成能を確認した。その結果、当初の予想通り腫瘍形成能の早いクローンが二つみられ、これらはスフィアの形態をとるクローンであり、他方、腫瘍形成能の遅い2つのクローンは接着して増殖するものであった。これらを、計画通りcDNA解析により発現遺伝子の差異を比べると、4つの遺伝子に発現の差を認めた。動物実験及びcDNA解析に関しては、順調に遂行出来たが、cDNA 解析と動物実験に平成24年予算の殆どを費やしたため、ウエスタンブロッティングなどの追加実験を行うが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度内の動物実験により4つのクローンには大別して2つの異なった腫瘍形成能があり、これらはクローンの形態と一致した。また、cDNA解析により4つの遺伝子に発現の差異を認めた。これら4つの遺伝子が脳腫瘍の多様性を司る主要因子と考えている。平成25年度はこれらの遺伝子の発現をウェスタンブロッティングにより再確認を行うと同時に薬物もしくはsiRNAなどにより機能解析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
動次年度繰越金が55030円生じた。これは額内に収まる消耗品や実験器具などが無かったためと、 動物実験に予定していた20万円は画像解析、実験データの整理に使用するコンピューターの購入に充てるためである。その他、平成25年度の研究費は当初の予定通り、必要に応じて岐阜大学脳神経外科研究室、組織•器官形成分野、腫瘍病理学分野、生命科学センターで行い研究に充てる。また、我々の細胞株は血清を添加せず、高額なEGF(58,800円/mg)及びFGF(113,400円/mg)を必要としており、引き続き必要量を購入する。 その他、一般試薬、細胞培養液、ディスポ器具、抗体等は一般分子生化学実験室で扱うものを購入する予定である。
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