研究課題
本研究は脳梗塞におけるマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)活性を画像化することを目指し、MMPSensce680と呼ばれるMMPで分解されると蛍光を発する特殊な色素を中大脳動脈脳梗塞マウスモデルに投与し、マウス脳の外表面から蛍光を検出できる実体蛍光顕微鏡を用いて脳梗塞発生後の状態を経時的に観察した。また本研究では特に近年実際に脳梗塞治療で行われているtPAによる血栓溶解療法の影響に注目して研究を行った。平成25年度は、平成24年度にまで行ってきた脳梗塞マウスモデルにおけるマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の活性の画像化研究のデータを解析し、論文発表を行った。この研究により以下のことが明らかにされた。①血栓溶解療法を行うとMMPが強く活性化されることを動物が生きたままin vivoで検出することが出来る。 ②正常コントロールでは観察されないMMPシグナルが、脳虚血後特に血栓溶解療法後強く検出され、フリーラジカルスカベンジャーであるエダラボン投与により明らかに抑制されること。この一連の研究を通して、MMP in vivo イメージングは、脳梗塞ならびに血栓溶解療法後の血管障害を評価する新規のイメージング方法として大変有用であることが明らかになった。今後、新たな検査法として、臨床応用に向けた更なる研究開発を行っていく必要がある。
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