研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では、細胞膜上のシグナル伝達において重要な役割を果たすスフィンゴ糖脂質(以下、GSLs)の骨、軟骨における機能的役割を明らかにした。4系統のGSLs合成酵素遺伝子ノックアウト(KO)マウスでは明らかな発育障害を認めなかったが、加齢に伴い有意に軟骨変性が進行した。KOマウス由来の軟骨細胞はIL-1刺激に対しMMP-13の発現やアポトーシスが亢進した。KOマウスの骨折治癒過程では内軟骨性骨化の遷延化を認めた。これらの結果より、GSLsは骨・軟骨組織の形成・発育には影響を及ぼさないが、加齢や疾患を引き起こす外部からの刺激に対しては、細胞の保護的機能を有することが示唆された。
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