研究課題/領域番号 |
24659673
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平田 仁 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80173243)
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研究分担者 |
夏目 唯弘 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30624316)
栗本 秀 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (70597856)
大野 欽司 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80397455)
鳥橋 茂子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90112961)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 再生医療 / 神経筋接合部 |
研究概要 |
まずin vitro系での神経筋接合部形成評価のための神経-筋共培養に取り組み、胎児マウス脊髄由来運動神経細胞と胎児マウス由来筋細胞、もしくはC2C12との共培養法を確立した。この培養においては、筋原細胞から筋管を作成し、運動神経との間に神経筋接合部を作成した後、神経軸索の他、シナプス前の評価として抗Synaptophysin抗体、シナプス後の評価としてα-Bungarotoxinを用いて蛍光免疫染色を行い、培養神経細胞-筋細胞の間のシナプス形成を確認した。その後、マウスES細胞由来神経細胞、マウスiPS細胞由来神経細胞を用いて同様にC2C12との間に神経筋接合部を作成した。現在はマウスiPS細胞由来神経細胞とマウスiPS細胞由来筋細胞との共培養に取り組んでおり、iPS細胞から筋管の作成に成功した。神経筋接合部評価用共培養法の確立は本研究の基盤となる重要な技術で、さらにiPS細胞由来細胞での共培養法を確立することにより汎用性が高まり、多くの研究が可能になると考えている。 神経筋接合部形成促進薬の探求に関しては、第1期スクリーニングとして、HEK-293細胞にMuSK/LRP4を共発現させ、neural agrin添加によるATF2の活性化をLucciferase assay法を用いて評価する実験系を確立し、薬剤のスクリーニングに取り組んでいる。この方法により1000種類以上の薬剤を100種類程度に絞った後、第2期スクリーニング以降の研究につなげる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度に予定していた、初代培養系での神経筋接合部形成評価用共培養系の確立は達成した。現在は、さらに汎用性を高めるため、神経・筋ともiPS細胞由来細胞を使用しての共培養系の確立に取り組んでいる。薬剤評価についても、第1期スクリーニング評価としての実験系は確立でき、薬剤のスクリーニングを開始している。
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今後の研究の推進方策 |
神経、筋ともにiPS細胞を使用した共培養系を確立するとともに、神経筋接合部形成の定量的評価方法を確立し、第1期スクリーニングで絞られた薬剤について、さらなるスクリーニングを行う。その後、末梢神経内運動神経移植モデルを使用してin vivoでの薬剤の有効性を確認し、それと並行して、薬剤の作用点の解析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
試薬(培地、栄養因子等の共培養用試薬、免疫染色用抗体、遺伝子導入、Lucciferase assay用の各種試薬 等)の購入、実験動物の購入、学会発表や研修の旅費に使用する予定である。
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