研究課題/領域番号 |
24659673
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平田 仁 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80173243)
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研究分担者 |
夏目 唯弘 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30624316)
栗本 秀 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 医員 (70597856)
大野 欽司 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80397455)
鳥橋 茂子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90112961)
水島 秀幸 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (80718403)
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キーワード | 神経筋接合部 / drug repositioning / 神経再支配 / 再生医療 |
研究概要 |
これまでに、in vitro系での神経筋接合部形成評価のための神経-筋共培養に取り組み、胎児マウス脊髄由来運動神経細胞と胎児マウス由来筋細胞、もしくはC2C12との共培養法を確立し、培養神経細胞-筋細胞の間のシナプス形成を確認した。その後、マウスiPS細胞由来神経細胞とマウスiPS細胞由来筋細胞との共培養に取り組み、iPS細胞から筋管の作成に成功した。 神経筋接合部形成促進薬のスクリーニングについては、第1期スクリーニングとして、HEK293細胞に、ATF-Luc、phRL-TK、MuSK、LRP4、neural agrinの各cDNAをtransfectionし、FDA既認可薬パネルを用いて、JNKを介してATF2をリン酸化する薬剤の網羅的スクリーニングを行い(Luciferase assay法)、上位6薬剤を第1次候補薬とした。同定された薬剤の効果の確認と作用部位の検証のため、第2期スクリーニングとし、抗リン酸化tyrosine抗体を用いた免疫沈降後、Western blottingを行い、MuSKリン酸化作用の評価を行った。その結果、濃度依存的にMuSKのリン酸化を促進することが確認された薬剤Aを第2次候補薬とした。薬剤Aは、マウス筋芽細胞種であるC2C12細胞の筋管において、neural agrin単独に比べ、ACh-receptorの凝集を促進した。現在はin vivoでの薬剤Aの効果を確認するため、neurotization model mouseを用いての実験に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度に、予定通り初代培養系での神経筋接合部形成評価用共培養系を確立し、平成25年度に予定していた神経筋接合部形成促進薬のスクリーニングを概ね終了し、現在スクリーニングで得られた候補薬の効果を確認するためのin vivo試験に取り組んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
現在取り組んでいるneurotization model mouseでの薬剤の効果が確認できれば、研究としての一定の成果は得られると考えるが、さらにES細胞もしくはiPS細胞由来運動神経移植モデルで薬剤の神経筋接合部形成促進効果が確認することにより、より臨床への応用に近づくと考える。
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次年度の研究費の使用計画 |
H25年度に行う予定であった神経筋共培養系を用いての薬剤の効果判定をH26年に持ち越し、in vivo実験を先行して行っているため、H25年度に購入する予定であった神経筋共培養用の薬剤(培地、各種栄養因子)や免疫染色用の各種抗体の購入費用を使用しなかったため。 神経筋共培養用の薬剤(培地、各種栄養因子)や免疫染色用の各種抗体の購入に使用する。
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