研究概要 |
1.教育効果の検証:昨年作成した腕神経叢ブロックの電子アトラス(解剖シミュレーター)の教育効果を検証した。対象:初期臨床研修医 44 名 標準講義+書籍アトラス使用群(n=22)と標準講義+解剖シミュレーター使用群(n=22)に分けた。 両群にビデオによる30分の標準講義を施行した。標準講義ではエコーの原理、特性、使用方法と、腕神経叢ブロックの方法を斜角筋間法、鎖骨上法についてエコー画像を用いて解説した。【1回目試験】解剖の理解度を筆記試験で検証した。標準講義+書籍アトラス使用群では標準講義終了後、書籍アトラスを使用し腕神経叢の解剖を30 分間自習。標準講義+解剖シミュレーター使用群では標準講義終了後、解剖シミュレーターを使用し解剖を30 分間自習。【2回目試験】解剖の理解度を筆記試験でした。【1回目試験正答率】書籍アトラス群(53±19%)、解剖シミュレーター群(53±15%)【2回目試験正答率】書籍アトラス群(70 ± 15%)、解剖シミュレーター群(83 ± 13%, p=0.004)解剖シミュレータの使用により臨床解剖の学習効果の向上が認められてた。 2.大腿神経、坐骨神経の解剖とシミュレータ(電子解剖アトラス)の作成:腕神経叢ブロックと同様に大腿神経、坐骨神経の解剖を行い、緯度方向、経度方向に5 度ずつカメラを移動し多視点、多レイヤーでステレオ撮影を行う。表示プログラムに写真を組み込み、インターラクティブな解剖シミュレータ(電子解剖アトラス)を作成した。
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