研究課題/領域番号 |
24659715
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
盛 真友 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90466772)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | スプライシング / Y染色体 |
研究概要 |
本研究はRNAスプライシングを介した減数分裂制御機構の解明に向けて、Rbmyを標的とした生殖細胞特異的shRNA発現ノックダウンマウスの作出と表現型解析および、雄性特異的、生殖細胞特異的スプライシング機構の解析を目的としている。 1) 減数分裂特異的、XY body特異的スプライシング標的hnRNAの取得 Rbmyに結合するmRNA前駆体であるヘテロ核RNA群を探索するために、精原細胞由来細胞株NEC14においてRbmyを用いたRNA-タンパク質免疫共沈降法の詳細な条件検討を行い、Rbmy結合hnRNA群の一部の同定に成功した。 2) Rbmyを標的としたshRNA発現ノックダウンマウスの作出 ノックダウン型ベクターを構築し細胞レベルでの詳細な条件を検討した結果、60%以上の効率で遺伝子ノックダウンを可能とした。さらに組織特異的なノックダウンを制御するためにpol IIで制御されるベクターの構築を継続している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Rbmyに結合するhnRNA群の一部の解明に成功した。さらに全貌の解明にはより多くの精度の高いRNAサンプルが必要であると考えられる。そのためサンプルの精度と量の問題を解決するために継続している。また25年度計画に予定している生化学的アプローチ達成のために形質安定細胞株の取得を試み、候補となるクローン株の増幅を行っている。 当初の計画に沿ったpol IIIで制御されるノックダウン型ベクターは、より効率をあげるために継続している。またpol IIで制御されるベクターは現在条件検討中である。 以上より当該年度を十分達成した項目とやや遅れている項目に分けられ、全体としてやや遅れていると自己点検した。
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今後の研究の推進方策 |
Rbmyに結合するhnRNA群の探索は有効な条件を確立できたため、このまま継続していく予定である。また多コピー遺伝子である多様性から遺伝子ノックダウンの高効率部位の探索を継続し、より精度をあげていく予定である。さらに25年度計画に沿った生化学的アプローチを達成するために、形質安定細胞株の作成に伴いRbmy結合タンパク質の同定を試みる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
1)生化学的アプローチによるXY body特異的Rbmy複合体の探索、2)Spo11結合配列の解析、3)Rbmyを標的としたshRNA発現ノックダウンマウスの作出と表現型解析、に関して、おおむね研究計画に沿った形で遂行していく予定である。 またマウス作成の達成度は遅れているため、マウス維持経費として計上している費用は受精卵とES細胞培養の継続のための経費に充てる必要がある。
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