研究課題
HLA-A*24:02陰性の卵巣明細胞腺癌細胞株TOV-21Gを基に、内因性HLA発現をsiRNAによって抑制しHLA-A*24:02のみを発現した人工抗原提示細胞(aAPC)を作製した。HLA-A*24:02陽性健常人の末梢血ナイーブCD8陽性T細胞とaAPCを共培養してCTL linesを誘導し、さらに限界希釈法で複数のCTLクローンを樹立した。樹立されたCTLクローンのなかからaAPCを傷害し、正常細胞を傷害しないクローンを選別した。aAPCに用いたTOV-21GのmRNAからcDNAライブラリーを作製して、各プラスミドをHLA-A*24:02導入HEK-293T細胞(HLA-A*02:01, HLA-B*07:02, HLA-Cw*07:02)にトランスフェクションした後にCTLクローンと共培養した。同培養上清中のIFN-γを指標に標的遺伝子を探索し、遺伝子短縮法や合成ペプチドを用いてエピトープペプチドを決定した。複数の卵巣明細胞腺癌細胞株を認識することができたCTLクローンAの解析から同定された抗原Claudin-1(CLDN1)については、エピトープペプチド(RYEFGQALF)の同定まで行うことができた。クローンBの解析からは標的とする抗原としてRNA binding motif protein 4(RBM4)を同定しエピトープペプチド(VRTPYMSY)を決定したが、このペプチドはHEK-293T細胞に導入したHLA-A*24:02ではなく、元来保有するHLA-Cw*07:02によって提示されていることが確認された。誘導に用いたドナーはHLA-Cw*07:02を保有しておらず、クローンB はHLA-A*24:02拘束性に抗原X(同定未)を認識することに加えて、交差反応性にHLA-Cw*07:02上に提示されているアロ抗原であるRBM4由来ペプチドも認識していると考えられた。
すべて 2014
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