研究課題/領域番号 |
24659728
|
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
高島 明子 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20452245)
|
キーワード | 多嚢胞性卵巣症候群 / 食酢 / インスリン抵抗性 |
研究概要 |
多嚢胞性卵巣症候群の病態にインスリンが深く関わることが報告されている。 このことからメトフォルミンなどのインスリン感受性薬などが使用されている。目とメトフォルミンの排卵における有効率は、およそ50%であることがしられている。食酢はシーズニングとして使用されているのみではなく、最近になり血糖低下作用があることが知られている。そこで多嚢胞性卵巣症候群の治療として酢酸750mg含有飲料を内服してもらうこととした。プレリミナリーな研究として日本産科婦人科学会の診断基準にて多嚢胞性卵巣症候群と診断された7名の患者を対象として、1日1回酢酸飲料を7名に90-120日間内服してもらったが、7人中4名で月経周期の改善が認められ、投与前と投与後でHOMA-R、LH/FSH比、総テストステロン測定を行った。HOMAーRは、7名中6名、LH/FSH比は、7名中5名で改善が認められた。総テストステロンには変化が認められなかった。 次に、酢酸飲料の効果を試すべく、酢酸含有飲料内服者と乳酸含有飲料内服者で排卵率、月経改善率を比較する予定であったが、乳酸飲料と酢酸飲料では酢酸飲料の方が刺激臭が強く、ほとんどの患者で鑑別可能であったためプラセボコントロール比較が不可能となった。 よって酢酸飲料を6ヶ月間合計15名まで増やして研究を行った。 本患者の登録はやせ型の多嚢胞性卵巣症候群も多かったためか、6名の患者のみで月経周期の改善および排卵が認められ、奏功率が低下した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
酢酸飲料と乳酸飲料を患者は鑑別可能であったことから、研究変更を余儀なくされた。 大学病院であり多嚢胞性卵巣症候群の多くの患者が不妊症であり、年齢も高齢の方が多いため思ったように登録患者が増やせないでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
酢酸飲料と乳酸飲料を患者は鑑別可能であったことから、研究変更を余儀なくされた。 酢酸飲料単独で症例数を増やし、効果を認める患者と認めない患者による背景の違いを調べる予定である。
|