我々は分娩時の子宮収縮に伴う子宮動脈および胎盤内血流の虚血再還流の評価にラジカルを測定することにより、胎児血にacidosisがみられるより前に酸化ストレスの検出が可能であることを発見した。これまでラジカルは発生後速やかに消失するため通常は実験室レベルでの測定に限られ、リアルタイムの評価が求められる臨床での応用はこれまで困難であった。しかし、ビタミンCラジカルをDMSO存在下に瞬時にESR装置で検出し、臍帯血中のビタミンCを推測する方法論を確立した。さらに、胎児ストレス評価に臍帯血の動脈、静脈を同時にそれぞれ評価するアイデアにより、より詳細な胎内環境のストレス状態を評価できる可能性を報告した。
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