研究課題/領域番号 |
24659745
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
石川 和夫 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40151336)
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研究分担者 |
近江 永豪 秋田大学, 医学部, 講師 (50375242)
水戸部 一孝 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60282159)
板坂 芳明 秋田大学, 医学部, 助教 (80223072)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | モーションキャプチャー / 神経耳科学 / 生体機能利用 / 脳神経疾患 / 神経科学 |
研究実績の概要 |
H24年からH26年にわたり、本学電気電子工学エネルギー学講座と情動研究を進み、歩行検査について、健常若年群(22人,平均年齢23.3歳),健常高齢群(22人,平均年齢69.9歳),AT群(4人,平均年齢70.8歳)VN群(4人,平均年齢59歳)を対象に,重心動揺計およびMoCap足圧中心軌跡と身体各部(頭・肩・腰・膝)の移動軌跡の比較でそれぞれ開眼と閉眼下で身体各部の動き(位置・姿勢)を計測した.重心動揺計とMoCapの相関係数,外周面積,ロンベルグ率について検討した. その結果、重心動揺計とMoCapとの比較で,相関係数解析の結果,健常者(若年群・高齢群)と前庭障害群とも強い相関を認められた.開眼下の外周面積(重心動揺計とMoCap)において,すべての対象群に有意な変化を認めなかったが,閉眼下のMoCapでは,若年群と比べて高齢群も前庭障害群も高値と認められた.一方、重心動揺計では,若年群とAT群とのみ有意差を認められた.重心動揺計におけるロンベルグ率は,MoCapの腰部・膝部と同様に,若年群とVN群とのみ有意差を認められたが,MoCapの頭部におけるロンベルグ率は,若年群と比べて高齢群も前庭障害群も高値と認められた. 考察と結論として、高齢群と前庭障害群と若年群との比較で,ロンベルグ率値が有意に大きく(重心動揺計とMoCap)認められたのは,若年群は前庭入力のみならず,体性感覚入力によって,姿勢を維持できたと考えられる.前庭障害および加齢による前庭機能と体性感覚の低下と推測される.加齢変化について,特に閉眼下のMoCap(頭部と腰部)計測では,若年群と比べて,高齢群の外周面積値が大きく認めた.一方,重心動揺計の計測では,有意差を認めなかったことから,MoCapを用いて,身体各部位の動揺を計測し,重心動揺計では,検出できない加齢変化の特徴を識別できる可能性がある.
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