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2012 年度 実施状況報告書

圧電素子を用いた新規平衡感覚デバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24659747
研究機関京都大学

研究代表者

稲岡 孝敏  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (10623548)

研究分担者 平海 晴一  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10374167)
中川 隆之  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50335270)
坂本 達則  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60425626)
山本 典生  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70378644)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード内耳再生 / ナノテクノロジー / めまい / 有毛細胞
研究概要

本研究では、振動刺激を電気刺激に変換する圧電素子を用い、前庭感覚上皮における有毛細胞モデルを作製し、形態学的に耳石器、半規管膨大部を模した有毛細胞配列と指向性を再現した人工前庭感覚上皮の機能モデル、さらには埋め込み可能なデバイスを作製することを目的としている。今年度は、第一に基本となる圧電素子膜を用いた有毛細胞モデルの確立に関する研究を施行した。これまでに開発した圧電素子膜では、起電できる振動刺激の周波数が数kHzと高かったため、反応できる周波数を低下させるために、圧電素子膜厚の変化が反応可能周波数に対する影響の解析とフレームに対する圧電素子膜固定方法の変更に関する検討を行った。グレイスケール露光法を用いて、圧電素子膜の厚さを連続的に変化させ、厚さが周波数に与える影響を効率的に評価した。大気中での起電可能な周波数帯域は、以前高いものであったが、液層中ではやや低下し、1kHzまで低下させることができた。しかし、前庭で想定される数Hzの周波数まで低下させるためには、さらに厚みを減少させる必要性があること、周辺の液層の粘度を高める必要性があることが明らかとなった。フレームに対する圧電素子膜固定方法については、これまでの4辺すべてをフレームに固定するデザインから、圧電素子膜の遊離する部分を増加させるデザインを用いることにより、反応周波数が低下することが分かった。次年度には、上記の結果を発展させ、有毛細胞モデルを確立し、感覚上皮としての計測モデル、数値モデルを確立したい

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度中に数値モデル形成まで達成予定であったが、有毛細胞モデルでの解析結果が予想と異なったため、数値モデル確立には至らなかった。

今後の研究の推進方策

第一に有毛細胞モデルの確立を行い、数値モデルおよび試作機作製を行う予定であるが、進捗状況に応じて、試作機作製を先行させ、疾患モデル構築に望みたい。

次年度の研究費の使用計画

試作機作製と関連する形態学的解析を物品費の主な支出とし、効果的な業績発表を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 内耳再生へのストラテジー 内耳障害の病態に応じた治療法の開発戦略2013

    • 著者名/発表者名
      中川隆之
    • 雑誌名

      日薬理誌

      巻: 141 ページ: 184-187

  • [雑誌論文] 超微細加工技術を用いた埋め込み型聴覚デバイス開発:人工感覚上皮開発2012

    • 著者名/発表者名
      中川隆之
    • 雑誌名

      Otol Jpn

      巻: 22 ページ: 923-926

  • [学会発表] Intracochlear drug delivery systems and new therapeutic concepts2012

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa T
    • 学会等名
      9th Workshop on Inner Ear Biology
    • 発表場所
      Tubingen, Germany
    • 年月日
      20120929-20121002
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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