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2014 年度 実績報告書

眼圧コントロール作用点の同定:高眼圧性疾患モデルマウスの原因分子Vavによる研究

研究課題

研究課題/領域番号 24659755
研究機関北海道大学

研究代表者

井上 馨  北海道大学, 大学院保健科学研究院, 教授 (80133718)

研究分担者 藤川 恵子  北海道大学, 大学院保健科学研究院, 客員研究員 (70374246)
相原 一  東京医科歯科大学, その他部局等, 教授 (80222462) [辞退]
朝岡 亮  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00362202)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード緑内障 / 高眼圧モデルマウス / Vav遺伝子欠損マウス
研究実績の概要

本年度はVav遺伝子欠損マウスの緑内障疾患モデルの病態を明らかにするため、同一眼内での眼圧と網膜神経節細胞(RGC)の関連を検討して、眼圧発症分子メカニズムの解明を目指した。
野生型マウス(WT)、Vav2遺伝子欠損マウス(Vav2KO)、Vav2/3遺伝子二重欠損マウス(Vav2/3KO)を計測に用いた。眼圧はマイクロニードル法により生後8週齢から2週間毎に4回計測した。RGC数は昨年度に作製したRGCが蛍光発色するCFP/Vavマウスを用いて生後15週齢のマウス網膜の12カ所の部位で計測した。WTの眼圧から正常眼圧を算出し、その範囲内にある眼を正常眼圧群、それより高い眼圧を持つ眼を高眼圧群とした。
結果として、眼圧の上昇の大きいVav2/3/KOではRGC数は高眼と有意な相関係数が得られ、Vav2KO、Vav2/3KO高眼圧群でもRGCの減少が見られ、高眼圧はRGC数を減少させることを示した。一方、正常眼圧群ではVav2KO、Vav2/3KO共にRGC 数の減少が認められた。以上の結果は、RGC数の細胞死という緑内障の中心的な病態は、高眼圧によって引き起こされると共に高眼圧以外の要因も関与することが明らかになった。
本年度の結果は緑内障が単一の要因によって引き起こされるのではなく、多くの要因、一例として眼房水の産生と流出路の抵抗を調節する複雑なメカニズムが想定され、これらが我々が初年度に行った緑内障メカニックに関する分子スクリーニングが非特異的であったことの原因と考えられる。緑内障における眼圧コントロールの作用点を同定するためには、部位特異的、発生特異的にVav分子のシグナル分子としての詳細な検討が必要である事が明らかになった。

備考

我々の研究を含む視覚障害に関する学術的な研究成果と視覚障害者の失明から生活を再獲得するまでの体験を紹介している。これによって包括的な視覚障害者のQOL向上の支援を目指す

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Characterization of RGC death in Rho-GTPases activating proteins Vav proteins, deficient mice2015

    • 著者名/発表者名
      Keiko Fujikawa、Kaoru Inoue、Reiko Yamagishi、 Takae Koshiyama、 Makoto Aihara
    • 学会等名
      ARVO 2015
    • 発表場所
      Denver, CO, USA
    • 年月日
      2015-05-02 – 2015-05-07
  • [学会発表] Characterization of CFP-expressed Vav2-deficient mice with spontaneous IOP elevation to evaluate pressure-dependent RGC death2014

    • 著者名/発表者名
      Keiko Fujikawa、Kaoru Inoue、Reiko Yamagishi、 Takae Koshiyama、 Makoto Aihara
    • 学会等名
      ARVO 2014
    • 発表場所
      Orlando, FL, USA
    • 年月日
      2014-05-03 – 2014-05-08
  • [備考] アイの広場

    • URL

      http://www.hs.hokudai.ac.jp/Vision/

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公開日: 2016-06-01  

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