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2013 年度 実績報告書

生体4Dイメージングを用いた角膜創傷治癒過程における炎症制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24659766
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

水野 連太郎  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10516008)

研究分担者 上田 真由美  同志社大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (60398386)
キーワード生体イメージング
研究概要

当該年度では、眼表面の生体4Dイメージング手法ならびにLysM-eGFPマウス(好中球蛍光標識マウス)を用いて角膜縫合時における炎症細胞の生体内で動態解析ならびに治療で用いられている点眼薬の効果や、抜糸による炎症細胞の動態への影響についての解析を行った。骨髄系単核球(主に好中球)が標識されたLysM-eGFPマウスの角膜の中央全層に10-0ナイロン糸で約1mmの縫合を行い、好中球の動態を蛍光顕微鏡ならびに生体4Dイメージングを用いて解析した。また、縫合後0.1%ベタメサゾンならびにcontrol群としてPBSを 1日4回点眼し、好中球の動態への影響を検討した。さらに、角膜縫合1週間後に抜糸を行ない、好中球の動態の変化を経時的に観察した。好中球は角膜縫合により角膜輪部血管から遊走し、縫合部へ浸潤した。好中球の角膜への浸潤はステロイド点眼群とPBS点眼群とで明らかな差を認めなかった。縫合糸がある間は好中球の浸潤が継続したが、抜糸することで、好中球の浸潤は徐々に減少し、抜糸後1週間で消退した、角膜縫合により縫合部に好中球が浸潤し、抜糸により好中球の浸潤が消退することが明らかとなった。また。ステロイド点眼は角膜縫合による好中球の浸潤に対して明らかな抑制作用を示さないと考えられた。
また、角膜縫合により好中球が著明に浸潤するのとは対照的に、角膜内マクロファージ(CX3CR1陽性細胞)や、樹状細胞(CD11c陽性細胞)はほとんど動かないことも明らかとなっている。
また、角膜アルカリ外傷マウスモデルを用いての炎症細胞の動態解析も進行中であり、好中球はアルカリ外傷部に著明に浸潤するのに対して、角膜内マクロファージ(CX3CR1陽性細胞)や、樹状細胞(CD11c陽性細胞)には大きな変化を生じないこともわかってきている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] Analysis of the Cellular Dynamics of LysM-Positive Cells in a Corneal Suture Mouse Model using Intravital Imaging2014

    • 著者名/発表者名
      Mayumi Ueta, Ayaka Koga, Masaru Ishii, Shigeru Kinoshita
    • 学会等名
      2014 ARVO Imaging Conference
    • 発表場所
      orlando, FL, USA
    • 年月日
      20140503-20140503
  • [学会発表] LPS、polyI:C点眼における角膜内の好中球動態解析2014

    • 著者名/発表者名
      井上亮太、上田真由美、古賀彩加、篠宮克彦、石井優、小泉範子、木下茂
    • 学会等名
      第38回日本角膜学会総会、角膜カンファランス2014
    • 発表場所
      宜野湾市、沖縄
    • 年月日
      20140131-20140131
  • [学会発表] 角膜縫合ならびに抜糸による角膜好中球浸潤の動態変化の解析.2014

    • 著者名/発表者名
      古賀彩加、上田真由美、井上亮太、石井 優、小泉範子、木下 茂
    • 学会等名
      第38回日本角膜学会総会、角膜カンファランス2014.
    • 発表場所
      宜野湾市、沖縄
    • 年月日
      20140130-20140130
  • [学会発表] LysM-eGFPマウスを用いた角膜縫合による角結膜への影響についての解析2013

    • 著者名/発表者名
      古賀彩加、上田真由美、井上亮太、石井 優、小泉範子、木下 茂
    • 学会等名
      第47回日本眼炎症学会
    • 発表場所
      大阪市、大阪府
    • 年月日
      20130712-20130712
  • [学会発表] Kinetic analysis of neutrophils in a corneal-alkali-injury mouse model.2013

    • 著者名/発表者名
      Koga A, Ueta M, Ishii M, Minamiyama R, Koizumi N, Kinoshita S
    • 学会等名
      2013 Annual Meeting of the Association for Research in Vision and Ophthalmology (ARVO)
    • 発表場所
      Seattle, Washington, USA
    • 年月日
      20130506-20130506

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公開日: 2015-05-28  

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