研究概要 |
自然免疫型マウスアレルギー性結膜炎モデルの解析。平成24年度に確立した自然免疫型マウスアレルギー性結膜炎(パパイン浸漬コンタクトレンズ誘発結膜炎)モデルを用い、IL-33, TSLP, IL-25といった上皮由来2型免疫誘発サイトカインが自然免疫型アレルギー性結膜炎に果たす役割をIL-33, TSLP受容体、IL-25のそれぞれのノックアウトマウスを用い、好酸球浸潤の程度を指標に解析した。その結果IL-33の有無が、自然免疫型アレルギー性結膜炎の発症に必須の分子であること、IL-25は関連しないことが判明した。この結果は現在学術誌に投稿準備中である。 ヒト眼瞼巨大乳頭組織におけるNH細胞同定。ヒト春期カタル患者由来の巨大乳頭組織でのNH細胞の同定に成功した。治療目的で切除した巨大乳頭組織をdispase/collagenase処理し、細胞を単離、FACSでヒトNH細胞のマーカーとされるLineage-/CD161+/CRTH2+ 細胞の同定に成功した。このことはマウスのモデルで示唆された2型免疫反応におけるアレルギー性結膜炎におけるNH細胞の役割がヒトの慢性重症アレルギー性結膜炎においても同様に重要である可能性が示唆された。
|