研究課題/領域番号 |
24659770
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研究機関 | 独立行政法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
東 範行 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, 医長・室長 (10159395)
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研究分担者 |
梅澤 明弘 独立行政法人国立成育医療研究センター, 生殖・細胞医療研究部, 副所長/再生医療センター長 (70213486)
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キーワード | 再生医学 / 遺伝学 / 遺伝子・細胞治療 / 角膜 / 網膜 |
研究概要 |
ヒト皮膚iPS細胞およびマウスES細胞、マウスiPS細胞を用いて。発生初期の網膜組織への分化誘導を行った。非接着処理を施した96ウェルプレートに特殊な条件で浮遊培養を行い、特定のタイミングで接着培養に移すことにより、網膜の平面構造の分化を促進させ、神経線維の伸長まで一連の過程を追跡することを可能とした。 RT-PCRおよびDNAチップ、免疫染色で検討したところ、網膜各種の細胞マーカーの発現が確認された。また、神経網膜とともに網膜色素上皮への分化も観察された。 本法は網膜組織を平面的に観察できるので、再生医療実験のみならず、発生分化や疾患発生の分子メカニズム、薬物の効果判定に応用できる可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでヒトの虹彩と網膜からiPS細胞を作成し、平成22年度はメチル化解析からES細胞に近い分化能をもつことを明らかにし、平成23年度は核型に異常はなく、神経網膜とともに色素上皮への再生に用いられる可能性が示された。平成24年度はiPS細胞やES細胞から網膜を平面的に分化させる方法を開発した。これをエピゲノムが作成目的組織にちかい虹彩・網膜由来iPS細胞を用いて行えば、より完成度の高い網膜を分化させることが期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
エピゲノムが作成目的組織にちかい虹彩・網膜由来iPS細胞を用い、新規の接着培養による平面的な網膜の分化誘導法によって、再生医療に適した完成度の高い網膜細胞の形成を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度と同様実験試薬・実験器具等の消耗品、外注解析費用として使用するため。 上記により研究計画に大きな変更はなく、当初の予定通りの予算執行となる。
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