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2013 年度 実績報告書

骨芽細胞系細胞に対するPTHとPTHrP作用の相違における新規アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 24659808
研究機関北海道大学

研究代表者

網塚 憲生  北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30242431)

キーワード細胞・組織 / PTH / PTHrP / 骨芽細胞
研究概要

平成25年度の研究は、24年度の研究の延長として、副甲状腺ホルモン(PTH)シグナルによる骨芽細胞系細胞の反応をより詳細に明らかにする点、 PTHを受容するPTH受容体(PTH-R)が二量体を形成するか明らかにする点において研究を進めた。前者については、申請者らは、PTHの総投与量ではなく投与頻度が骨芽細胞または前骨芽細胞の細胞増殖・基質合成に影響を及ぼすことを明らかにしている。つまり、PTHシグナルが頻繁に作用すると、前骨芽細胞の細胞増殖を亢進させるとともに、厚い細胞性ネットワークを形成させること、従って、破骨細胞形成も促進して高代謝回転型の骨リモデリングを誘導することを明らかにした。しかし、PTHシグナルの作用頻度が低い場合、前骨芽細胞の細胞増殖ではなく、骨芽細胞による骨形成がゆっくりと亢進するため、ミニモデリングに類似した骨形成が誘導されることが明らかにされた(論文作成中)。この現象は、骨細胞によるスクレロスチンを介した作用ではなく、前骨芽細胞・骨芽細胞系に対する作用であり、活性型ビタミンD3製剤であるエルデカルシトール作用に類似していた。そこで、追加実験として、両者の併用投与をおこなったところ、前骨芽細胞を増やすことなく、骨芽細胞による骨形成が亢進していた。従って、PTHとエルデカルシトールは異なるシグナル経路で相加的作用を示すことが示唆された。一方、PTH-Rの二量体形成に関しては、Flag tagまたはHA tagを付けた野生型PTH-Rおよび変異型PTH-R遺伝子をHEK293T細胞に導入・過剰発現させることで、Flag tagおよびHA tagを認識する抗体にてco-immmunoprecipitationを行った。その結果、PTH-Rは二量体を形成して細胞膜上に局在する可能性が示唆された(論文作成中)。現在、これらの論文を作成中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Sclerostin is differently immunolocalized in metaphyseal trabecules and cortical bones of mouse tibiae.2013

    • 著者名/発表者名
      Hasegawa T., Amizuka N., Yamada T., Liu Z., Miyamoto Y., Yamamoto T., Sasaki M., Hongo H., Suzuki R., Freitas PHL., Yamamoto T., Oda K., Li M.
    • 雑誌名

      Biomed Res.

      巻: 34 ページ: 153-159

    • DOI

      10.2220/biomedres.34.153

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of the Combination of Eldecalcitol, an Analog of Active Vitamin D3, and Parathyroid Hormone in Ovariectomized Rat Bones.2014

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto T., Hasegawa T., Sakai S., Takeda S., Oda K., Li M., Endo K., Amizuka N.
    • 学会等名
      The American Society for Bone and Mineral Research (ASBMR) 2014 Annual Meeting
    • 発表場所
      George R. Brown Convention Center(USA)
    • 年月日
      20140912-20140915
  • [学会発表] 副甲状腺ホルモン(PTH)間歇投与における投与量・投与頻度が骨形成に及ぼす影響について2013

    • 著者名/発表者名
      山本知真也、佐々木宗輝、長谷川智香、網塚憲生
    • 学会等名
      第15回日本骨粗鬆症学会 骨ドック・健診分科会
    • 発表場所
      新潟コンベンションセンター(新潟市)
    • 年月日
      20131011-20131013
  • [学会発表] 副甲状腺ホルモン間歇投与の頻度が骨の細胞動態に及ぼす影響について2013

    • 著者名/発表者名
      山本知真也、佐々木宗輝、本郷裕美、長谷川智香、山田珠希、山本恒之、網塚憲生
    • 学会等名
      第55回歯科基礎医学会学術大会・総会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山市)
    • 年月日
      20130920-20130922
  • [学会発表] リモデリング・ミニモデリングの観点からみたエルデカルシトールとテリパラチドの骨形成作用2013

    • 著者名/発表者名
      網塚憲生
    • 学会等名
      第31回日本骨代謝学会学術集会
    • 発表場所
      神戸コンベンションセンター(神戸市)
    • 年月日
      20130528-20130601
    • 招待講演
  • [図書] 口腔科学「骨の解剖生理」2014

    • 著者名/発表者名
      網塚憲生
    • 総ページ数
      1072
    • 出版者
      朝倉出版

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公開日: 2015-05-28  

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