研究課題
我々は肝炎を誘発する可能性のある口腔細菌、あるいは口腔細菌由来物質の同定と、そのメカニズムの解析を目的として研究を進めてきた。この結果、歯周病菌のうちでPorphyromonas gingivalis が高脂肪食負荷したマウスに脂肪性の肝炎を誘発することを見出した。更に歯周病菌投与後、脂肪食負荷を続けると、ヒトの非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis, NASH)と同様の病状を示すことを見出した。これらの病態は、歯周病菌自体が肝臓に到達しなくても、歯周病菌などの産生するエンドトキシン(Lipopolysaccharide、LPS)自体によっても肝炎が起こることも見出した。これらのLPSによるNASH発症の分子メカニズムの解明も行い、レプチンが肝臓でのLPSの感受性を大きく高めることをあきらかにし、学術論文として報告した。さらに研究を進めた結果、可溶性のCD14がNASH発症を予測する重要なマーカーとなりうることも見出した。これらの研究成果を多くの国際的学術雑誌に報告したほか、多数の学会でも報告した。
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