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2013 年度 実績報告書

PTH様骨形成化合物の新規スクリーニングシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 24659824
研究機関大阪大学

研究代表者

西村 理行  大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (60294112)

キーワードPTH / 骨芽細胞
研究概要

1.骨芽細胞株SaOS2が、PTHの反応性の検討に適してると考えられたので、PTH刺激により発現誘導される遺伝子群の関与をSaOS2細胞において検討した。特に骨形成に関わりが示唆されている分子の中で、Wnt5aの発現が上昇することが確認された。そこで、Wnt5aのアデノウイルスを作製し、SaOS2細胞にWnt5aを過剰発現した結果、Wnt5aの過剰発現がSaOS2細胞の石灰化を明らかに促進させることが見出された。したがって、PTHは、骨芽細胞に作用すると、Wnt5aの発現を増加させ、その結果、骨形成を促進させていることが推察された。
2.PTHの骨形成作用を代替する低分子化合物の探索するシステムを開発するために、Wnt5a遺伝子プロモーター領域を、ルシフェラーゼレポーター遺伝子に組み込んだコンストラクトを作製した。次に、このコンストラクトとピューロマイシン耐性遺伝子プラスミドをSaOS2細胞にトランスフェクションし、ピューロマイシン存在下の培地にて培養し、Wnt5a遺伝子プロモーター=ルシフェラーゼを恒常的に発現するSaOS2細胞株を選択した。選択された細胞クローンのルシフェラーゼ活性を指標に、細胞株の決定を実施した。この細胞株は、PTHの作用を代替できる低分子化合物の選出に効果的であると期待される。
3.骨芽細胞がPTHに反応性を理解するためには、骨芽細胞の分化過程におけるPTH受容体の発現調節機構を明らかにする必要がある。そこで、骨芽細胞分化能を有するMC3T3-E1細胞およびC3H10T1/2細胞にBMP2を作用させ、PTH受容体の発現を検索した。その結果、BMP2刺激により、PTH受容体が著明に誘導させることが示された。次に骨形成に必須な転写因子Runx2を過剰発現させ、PTH受容体発現への効果を検討したところ、Runx2によってもPTH受容体の発現が誘導された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 骨および軟骨の発生ならびに疾患における転写制御機構の変動2013

    • 著者名/発表者名
      西村理行、波多賢二、高島利加子、吉田倫子、中村恵理子、木田淳平、八木寛子
    • 雑誌名

      Clinical Calcium

      巻: 23 ページ: 1585-1593

  • [雑誌論文] ZFHX4 interacts with the NuRD core member CHD4 and regulates the glioblastoma tumor initiating cell state.2013

    • 著者名/発表者名
      Chudnovsky Y, Kim D, Zheng S, Whyte WA, Bansal M, Bray M, Gopal S, Theisen MA, Bilodeau S, Thiru P, Muffat J, Yilmaz OH, Mitalipova M, Woolard K, Lee J, Nishimura R, Sakata N, Fine HA, Carpenter AE, Silver SJ, Verhaak RGW, Califano A, Young RA, Ligon KL, Mellinghoff IK, Root DE, Sabatini DM, Hahn WC, Chheda MG
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 6 ページ: 1-12

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2013.12.032.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Arid5a controls IL-6 mRNA stability, which contributes to elevation of IL-6 level in vivo.2013

    • 著者名/発表者名
      Masuda K, Ripley B, Nishimura R, Mino T, Takeuchi O, Kiyonari H, Shioi G, Kishimoto T
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci USA.

      巻: 110 ページ: 9409-9413

    • DOI

      10.1073/pnas.1307419110.

    • 査読あり
  • [学会発表] 転写ネットワークによる内軟骨性骨形成の制御機構2013

    • 著者名/発表者名
      西村 理行
    • 学会等名
      第55回歯科基礎医学会学術大会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山市)
    • 年月日
      20130921-20130922
    • 招待講演
  • [学会発表] Regulation of Endochondral Ossification by Transcription Factor2013

    • 著者名/発表者名
      Riko Nishimura
    • 学会等名
      10th Bone Biology Forum
    • 発表場所
      富士研修所(裾野市、静岡県)
    • 年月日
      20130823-20130824
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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