遺伝子Unc93b1の点突然変異をもつ3dマウスではTLR3, TLR7ならびにTLR9のエンドソームへの移行が障害されており、これらのTLRのリガンドに対する応答が欠如している。この3dマウスを用い、TLRの神経障害性疼痛における役割を解析した結果、3dマウスは神経障害性疼痛に抵抗性を示した。また、野性型マウスでは末梢神経障害に伴ってIFN-γ、IL-1βならびにTNF-αが有意に増大したが、3dマウスではIL-10ならびにArginase-1が有意に増大した。以上の結果より、末梢神経障害に伴って3dマウスではM2フェノタイプが誘導され、神経障害性疼痛に対して抵抗性を示すものと考えられる。
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