• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

幹細胞と脱細胞化マトリックスによる再細胞化歯髄モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 24659849
研究機関愛知学院大学

研究代表者

中村 洋  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40064878)

研究分担者 尾関 伸明  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70469005)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード脱細胞化 / 再細胞化 / ES細胞 / iPS細胞 / 骨格筋幹細胞
研究概要

本研究では, 界面活性剤により脱細胞化した歯髄組織の細胞外マトリックスを精製した後, 歯髄細胞, 骨格筋幹細胞, ES細胞とiPS細胞を用いて, 歯髄組織の再細胞化(歯髄再生)の効率について生化学的手法を用いて基礎的検討を行う. さらに, ラットを用いたin vivoにおいて, 摘出した歯牙を基盤鋳型として, 再細胞化した歯髄組織の再生を観察する.
平成24年度の具体的到達目標は, 摘出したラットの歯牙に界面活性剤を灌流して, 歯髄由来の脱細胞化した細胞外マトリックスを作成し, 歯髄細胞, 骨格筋幹細胞, ES細胞とiPS細胞を用いて歯髄組織の再細胞化の効率と適正条件を生化学的手法を用いて検討することであり, 以下の結果を得た.
歯髄脱細胞化細胞外マトリックス (ddpm) の精製:8週齢の雄性Wister系ラットの歯牙(前歯)を顎骨ごと摘出し, 0.1% SDSを灌流した後, エタノールを用いてSDSの洗い流しを行い, 歯髄由来の脱細胞化細胞外マトリックスを回収・精製を行なった. 精製したddpm上に歯髄細胞, 骨格筋幹細胞, ES細胞とiPS細胞を播種し, 細胞生育性, 細胞接着性および細胞運動能について適正条件の検討: 0.1% SDS-ddpm上に歯髄細胞, 骨格筋幹細胞, ES細胞とiPS細胞を播種し, 7日間培養後, 細胞生育性, 細胞接着性および細胞運動能について検討を行った結果, 統計学的有意な細胞生育性, 細胞接着性および細胞運動能が観察された. ddpmの石灰化能の検討: 0.1% SDS-ddpm上に歯髄細胞, 骨格筋幹細胞, ES細胞とiPS細胞を播種し, 7日間培養後, ALP染色とアリザリンレッド染色によりddpmの石灰化能を観察した結果, 統計学的有意な石灰化能を有していることが明らかとなった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究分担者(尾関伸明)との役割分担を明確にし, 月一回の報告会での実験進行状況の確認を行ったため、平成24年度は, ほぼ当初の計画どおり研究が遂行している.

今後の研究の推進方策

今後は歯髄由来の脱細胞化した細胞外マトリックスと歯髄細胞および各種の幹細胞を用いた歯髄組織への分化メカニズムについて生化学的手法を用いて, 基礎的検討を行う. さらに, ラットを用いたin vivoの実験系において, 摘出した歯牙を基盤鋳型として歯髄組織の再細胞化(歯髄再生)を組織学的に検討する.

次年度の研究費の使用計画

実験用試薬や実験器具等の追加購入の費用が大きなウエイトを占める。さらに, 生体内実験でラット50匹を必要とする. また, これ以外に研究成果を発表するための旅費, 論文投稿のための通信費, 印刷費などにあてる予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] マウスiPS細胞とES細胞を用いた歯髄再生における歯髄脱細胞化マトリックスの役割2013

    • 著者名/発表者名
      尾関伸明
    • 学会等名
      第12回 日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20130322-20130322
  • [学会発表] 万能性幹細胞の象牙芽細胞分化における歯髄脱細胞化マトリックスの役割2012

    • 著者名/発表者名
      尾関伸明
    • 学会等名
      日本歯科保存学会 2012年度秋季学術大会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      20121122-20121122
  • [学会発表] 歯髄脱細胞化マトリックスを用いたiPS細胞とES細胞の象牙質分化能2012

    • 著者名/発表者名
      尾関伸明
    • 学会等名
      第10回 日本再生歯科医学会学術大会
    • 発表場所
      ニチイ学館(神戸)
    • 年月日
      20120902-20120902

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi