研究課題
今年度および研究期間を通じて、本研究では骨髄間葉系幹細胞から骨系、軟骨系細胞への分化誘導コントロール、石灰化コントロール、ならびに増殖、遊走、配列のコントロールを行った。これらコントロールの方法として、ゲルを伸展することによる力学負荷制御、ゲルの大きさを変えること、並びに、細胞集合塊の大きさを変えることで達成する酸素分圧制御、また、各種化学因子を用いること、など複数刺激を複合的に利用した。例えば、石灰化コントロールの場合、ゲル内で配向した骨髄間葉系幹細胞に対し、異なる伸展刺激を加えることで、配向した状態での石灰化物を作製した。この際、結晶そのものの配向は結晶学的には認められなかったが、生成した石灰化物どうしが融合し、結果的に一軸方向に形が伸びた石灰化物の形成が認められた。このゲル自体のサイズは厚みで2mm程度であることから、より広い形状のゲルを使用することで、石灰化物が配向したシート状構造体の作製ができるものと期待できる。このような材料は体内に働く力を考慮し応用できる、生体材料の新しい形として期待できる。
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Journal of Biomedical Materials Research A
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