歯周病や加齢によって吸収した歯槽骨を増生することはインプラント埋入前に高い頻度で求められることであるが、実際には困難を伴う。本研究の目的は移植体を容易に充填するために、骨膜を拳上し、骨の間にスペースを確保するための材料と方法を検討することであった。材料としてはポリ乳酸化合物(PLLA/PLGA)の膜をラットの頭頂骨上に用いた。膜を早期に除去する場合は3週間以内に除去することが適切であること、およそ9週前後からは膜内部に異所性の骨形成が起こり始めることが示された。膨潤することで骨膜を拳上して移植部位の確保を図る以外のPLLA/PLGA膜の新たな使い方が示された。
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