研究課題
1.口蓋閉鎖に関わる遺伝子のスクリーニング口蓋上皮から、閉鎖の初期段階に関する遺伝子を発見するために、胎生13日目のマウス胎児上顎を器官培養した。①口蓋突起が接近した段階(癒合前)、②口蓋突起が癒合している段階(癒合中)、③口蓋突起が癒合した段階(癒合後)で、上顎の組織切片を作製し、レーザーマイクロダイセクションを行い、細胞を採取した。マイクロアレーを用いて、それぞれ口蓋突起癒合時期における口蓋突起上皮に発現する遺伝子のプロファイルを作成した。遺伝子プロファイルをもとに、癒合中、癒合後に著しく発現が亢進する遺伝子を中心にリストアップしている。2.口蓋突起上皮に特異的に発現する遺伝子の発現量確認リストアップした遺伝子を中心に、RT-PCR法でmRNAレベルでの発現を確認しているところである。膨大な数の遺伝子が存在するため、口蓋閉鎖に関与する可能性のある遺伝子を網羅的に検索している。一部の遺伝子に関して、機能阻害抗体やsiRNAを用いたノックダウン実験を開始している。さらに、それらの遺伝子改変マウスが存在するか否か、様々な研究機関の情報を収集している。
2: おおむね順調に進展している
口蓋上皮から、口蓋突起癒合時期における口蓋突起上皮に発現する遺伝子のプロファイルを作成した。遺伝子プロファイルをもとに、癒合中、癒合後に著しく発現が亢進する遺伝子を中心にリストアップしている。それらの遺伝子を中心に、RT-PCR法でmRNAレベルでの発現を確認しているところである。膨大な数の遺伝子が存在するため、口蓋閉鎖に関与する可能性のある遺伝子を網羅的に検索していきたい。一部の遺伝子に関して、機能阻害抗体やsiRNAを用いたノックダウン実験を開始している。
口蓋閉鎖に関わる遺伝子のスクリーニング、および、口蓋突起上皮に特異的に発現する遺伝子の発現量確認を継続する。癒合時に強く発現する遺伝子を中心に、PROSITEを用いてタンパク質構造を推測し、RT-PCR法でmRNAレベルでの発現を確認する。できるだけ、口蓋閉鎖に関与する可能性のある遺伝子を網羅的に検索できるように継続する。口蓋突起癒合部に特異的に発現する遺伝子の発現分布確認を解析する。口蓋突起癒合期(経時的)における発現分布を確認し、組織学的に発現分布を調べて特徴づけることにより、機能を予測し、口蓋癒合に重要な遺伝子を漏らさず探索するつもりである。以上の研究計画を推進しながら、どの遺伝子が重要であるかをある程度予測して、機能解析をさらに進めていきたいと考えている。
口蓋閉鎖に関わる遺伝子のスクリーニング、および、口蓋突起上皮に特異的に発現する遺伝子の発現量確認に時間を要しており、組織学的に発現分布解析や遺伝子機能解析を進める前の準備段階であり、次年度使用額が生じた。次年度の研究計画を推進しながら、どの遺伝子が重要であるかをある程度予測して、予算を有効に活用し、機能解析を進めていきたいと考えている。口蓋閉鎖に関わる遺伝子のスクリーニング、および、口蓋突起上皮に特異的に発現する遺伝子の発現量確認を継続しながら、口蓋突起癒合部に特異的に発現する遺伝子の発現分布確認を解析する。機能阻害抗体やsiRNAを用いたノックダウン実験を行い、機能解析を進めていきたいと考えている。
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