研究課題
平成25年度では昨年度までの研究成果を踏まえて、以下の研究を行った。1. 腫瘍内に再生した血管の形態的・機能的解析ならびに、遺伝子レベルでの解析:本モデルの前段階として、血管新生因子をノックアウトしたマウスの腫瘍と、通常の腫瘍における遺伝子発現の有無をマイクロアレイ法にて検索した。その結果、炎症反応に関係のあるIL-6などの変化がみられたことから、本モデルにおいても、炎症の抑制が、さらなる正常血管の構築を促進することが見込まれた。2. 血流再開による腫瘍内の低酸素化改善の評価:腫瘍内の低酸素化改善の評価のために、HIF1α、ピモニダゾールによる免疫染色を用いて再生血管周囲の低酸素状態を解析した。正常血管を再構築した腫瘍では、低酸素状態が改善しており、DDSの効果を高める可能性が示唆された。3. DDS構築の抗腫瘍効果増強の評価:再生血管モデルマウスに再び抗癌剤を投与後、その抗腫瘍効果を従来の治療法と比較、評価する予備実験を開始した。観察時期が長期間であるため、現在評価中である。以上を総括し、第一報といて国際誌へ論文を発表した。現在ES細胞を用いて正常血管再生法による新しい癌治療開発を引き続き行っている。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
Cancer Medicine
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10.1002/cam4.185. Epub 2014 Jan 27
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The Journal of Immunology
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