研究概要 |
平成25年度は、前年度に得られた結果を基にして、フラワーミセルゲルの活性酸素消去能を評価する。前年度に作成したレドックスフラワーミセルは体温前後で相転移することが確認できたため、実験動物によるゲル化および抗炎症能の評価を行った。またさらに歯周病モデルラットを作成し、レドックスフラワーミセルによる効果を検証した。 1. 抗酸化能の評価:モデル反応としてヒポキサンチン・キサンチンオキシダーゼ系により活性酸素消去能を評価する。評価にはラジカルトラップ剤(CYPMPO. 2-(5,5-Dimethyl-2-oxo-2λ5-[1,3,2]dioxaphosphinan-2-yl )-2-methyl-3, 4-dihydro-2H-pyrrole 1-oxide)を用いた。RIGの高い抗酸化特性が確認された。 2. In vivoにおけるゲル化および抗炎症性の評価:カラギーナンゲル:カラギーナンを足の裏に注入した炎症モデルでナノ粒子経口投与による抗炎症効果を検討した。肉球中だけでなく、血中をも含めた好中球の浸潤、サイトカイン、ROSの産生抑制効果を認め、局所投与が全身に惹起した炎症を抑制可能であることを確認した。 歯周病モデルラットによるRIG局所投与効果:Porphyromonas gingivalis (Pg) による歯槽骨吸収モデルを用いて RIG の骨吸収抑制効果を評価した。Pg投与群ではコントロールに比較して優位に骨吸収が見られるものの、RIG投与群ではほぼコントロール群と同等にまで吸収が抑制されルことが確認された。
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