本研究は、超音波の振動加速度を用いた洗浄法のバイオフィルムの除去効果を検討した.評価サンプルは,チタン試験片を組み込んだステントを72時間口腔内に保持し,試験片上にバイオフィルムを形成させた.評価方法は,試験片の超音波照射前後の状態を,走査型電子顕微鏡(SEM) とデジタルマイクロスコープ にて残存プラーク量を観察・評価した.流水式超音波をチタン試験片に180秒作用させると,バイオフィルム残存率は鏡面加工で19.0%±32.6,粗面加工で16.2%±8.6と減少し,各試験片をSEMで観察すると,流水式超音波を作用させた試験片では,球菌,桿菌等からなる細菌塊は除去されたことが確認された.
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