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2012 年度 実施状況報告書

キャリア後期看護師の看護実践能力の開発とその活用

研究課題

研究課題/領域番号 24659951
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関福島県立医科大学

研究代表者

中山 洋子  福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (60180444)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード看護学 / 看護実践能力 / キャリア後期 / 看護師
研究概要

本研究は、長い臨床経験を持ち、熟練した判断と技を持ったキャリア後期看護師の仕事の継続によって看護師不足の解決を図ろうとするものである。本年度は、キャリア後期看護師/older nurse に関する文献を収集し、問題点を把握した。また、米国で30年以上のキャリアをもつNurse Practitioner からワシントン州における看護師(RN)の実践能力評価と雇用の実状について聞き取り調査を行った。その結果、①米国においては定年制はなく、能力が保持できていれば年齢に関係なく働くことができること、②米国の看護師免許は州の法律によるが、どの州においても免許は更新制をとっており、仕事を継続するためには継続教育を受け、ある一定の臨床時間を保持するなど、能力維持のための学習を自分で行わなければならないこと、③就職に際しては能力査定があり、看護師としての実践能力(経験年数)の他に、教育背景や社会活動などが給料に反映されること、④日本のようなローテーションによる病棟交替はないので自分のキャリアは自分で積み上げていくことなど、日本と米国との違いが明らかになった。
日本においては、大都市と地方との差や年功序列の問題など、その実態を把握する必要がある。そこで日本のキャリア後期看護師の就労状況、院内教育におけるキャリア後期看護師の位置づけ等の実態把握をするための調査の準備を行った。とくに、平成25年度の早い時期に調査ができるように看護管理者やキャリア後期看護師に対する聞き取り調査のインタビューガイド等を作成し準備を整えた。
さらに研究者らが行ってきた「看護実践能力の発達過程と評価方法に関する研究」のなかで得られた臨床経験20年以上の看護師の調査結果を取り上げ、分析を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度に予定していた国内の協力病院の看護管理者およびキャリア後期看護師のインタビュー調査を終えることはできなかったが、平成25年度予定の国外のキャリア後期看護師/older experienced nurse の実態把握をすることができた。平成25年度の早い時期に国内のインタビュー調査を実施する計画を立てており、おおむね順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

病院の看護状況が落ち着く6月頃に平成24年度に準備したインタビュー調査を実施し、インタビュー内容の分析を終えて9月までに実践能力を評価する方法を決定する予定である。10月からは、研究協力施設で実際に質問紙を用いた調査を実施する計画で準備を進めている。
また、国外、とくに欧米(フィンランド等)のキャリア後期看護師の労働実態と看護実践能力評価方法についても把握することを計画している。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度に計画していた国内の協力病院の看護管理者およびキャリア後期看護師のインタビュー調査を平成25年度に持ち越したため、調査旅費、データ整理の人件費、テープ起こしの委託料(その他)の 934,427円の研究費が、繰り越しとなった。平成25年度の研究費は合わせて 2,234,427円である。その中で平成25年度は、データ整理の委託料が増えることが見込まれるため、人件費を100,000円減額し、その分をその他に組み換えた。平成25年度の研究費の使用計画は以下のとおりである。
○物品費 30,158円(調査に必要なUSBメモリ、用紙、文房具等)
○旅 費 1,139,760円(国内のインタビュー調査のための旅費、研究打ち合わせ会議旅費、海外のキャリア後期看護師の労働実態と看護実践能力評価方法の調査旅費)
○人件費 495,400円(データ整理のアルバイト賃金および研究協力者への謝金)
○その他 569,109円(テープ起こしおよびデータ集計の委託料、質問紙および封筒の印刷、郵送費、会議費)

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公開日: 2014-07-24  

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