研究概要 |
全国の看護系国公私立大学について,Web調査によるシラバス等の情報収集を実施し,昨年度の国公立大学89校に私立大学114校を加えた全203校について,情報関連科目についての必修/選択の別,及びシラバスの記載から,情報セキュリティ,情報倫理,ワープロ・表計算・プレゼンテーション等のソフト(以下,Officeソフト)の演習,統計の内容を含むか否か,等を分析した。 その結果,各大学のホームページからシラバスが検索できた件数は国立36校(85.7%),公立38校(80.9%),私立67校(58.8%) であった。シラバスが検索できた大学のうち,情報関連科目の必修,選択必修,選択,自由,不明の件数は,それぞれ国立11,2,1,0,22校(30.6,5.6,2.8,0.0,61.1%),公立23,1,7,1,6校(60.5,2.6,18.4,2.6,15.8%),私立42,0,16,0,9校(62.7,0.0,23.9,0.0,13.4%)であった。シラパスの記載に「情報セキュリティ」があったのは,国立18校(50.0%),公立4校(10.5%),私立10校(14.9%),「情報倫理」があったのは国立13校(36.1%),公立5校(13.2%),私立14校(20.9%) であった,また,Officeソフトの演習が含まれている件数は,国立29校(80.6%),公立35校(92.1%),私立64校(95.5%) であった。さらに,情報関連科目の中に統計の内容を含むものが,国立6校(16.7%),公立12校(31.6%),私立5校(7.5%) あった。 以上のことから,看護系大学の初年次における情報関連科目の内容は, シラバスの記載率として,Officeソフトや電子メールなどのコンビュータリテラシーに比して,情報セキュリティや情報倫理などの情報リテラシーに関連した内容の少ないことが判明した。
|