研究課題/領域番号 |
24659952
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
中村 洋一 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (90113969)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 看護系大学 / 情報教育 / 情報リテラシー / コンピュータスキル |
研究実績の概要 |
全国の国公私立看護系大学203校を対象に,Web調査が可能であった138校(68.0%)のシラバス等を分析した結果,「大学等における一般情報処理教育の在り方に関する調査研究報告書」(2002.3)の中核的科目2科目(「情報とコンピューティング」「情報とコミュニケーション」)と補完的科目5科目(「プログラム基礎」「情報システム基礎」「システム作成の基礎」「情報倫理」「コンピュータリテラシー」)のうち,特に「情報とコンピューティング」の内容項目と「看護系大学の情報関連科目」の授業内容とを比較して,後者で欠けているものは,「4.コンピュータによる問題解決(データのモデル化)」「5.コンピュータによる問題解決(アルゴリズムとプログラミング)」「6.情報システムの利用と社会的問題」であった。逆に後者では,高校の「情報」での履修を想定している「PCの基本操作」や「スプレッドシートの利用」など,前者の補完的科目である「コンピュータリテラシー」がかなりの比重を占めていたことが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
看護系大学の情報教育の実態と文部科学省委嘱研究の「大学等における一般情報処理教育の在り方に関する調査研究」との比較検討は行えたが,カリキュラムを再構築・実施しての実証ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
高校における新学習指導要領(2013年)では,『義務教育段階において情報手段の活用経験が浅い生徒でも十分履修できることを想定した』従来の「情報A」が発展的に解消し,情報BとCが「情報の科学」(主に情報の科学的な理解を深める学習を重視)と「社会と情報」(主に情報社会に参画する態度を育成する学習を重視)となり,1科目の選択履修となった。したがって,2016年からの大学での情報教育は見直す必要があり,本研究で予定していたモデルコアカリキュラムの見直しを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
既存サーバを利用して情報教育のためのCBT(Computer Based Tsting)システムを構築し,その実証実験を行う研究計画であったが,予定していたサーバが故障し,新規ざーばを購入したため,システム構築が遅れ,実証実験を実施できず,未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
このため,実証実験を次年度に行うこととし,未使用額はそのCBTコンテンツのバック用メディア等の購入経費に充てることとする。
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